南吹田まちリノベーションプロジェクト#4

#3の続きだよ。
そりゃそうだ。

では、改めて、僕、川端が個人的に、この街、このプロジェクトで実現したい事を。
今回はひとつめ。

#2にも書いたが、一見すると、進化が止まっているように見える、板が目立つ長屋が軒を連ねる集落や街に不安感を抱く人もいると思う。誤解を恐れず言うと、こういう集落、こういう街は得てして、イメージが良くないと思っている人が少なくない。

なんで、こんな事を繰り返し書くのかと言うと、それを覆したいから。
こんな感じが好きだって人以外の人にも魅力に気付いてほしいからさ。

あくまで個人的な予想だけどね、理想(夢、想像)と現実(生活、リアル)の比率があるとして、こういう街は現実(生活、リアル)の要素が強いように思う。そんな余裕がないよとか、そんな事を考えていられないとか、そんなもんに興味はないとか、そういう感じ。

でも、世の中の多くの人は、時に不自然にも、理想に近づこうとムリをして生きてみたり、インスタ映えなんて言葉が流行るように、今自分が生きている現実よりも、頭の中の理想(夢、想像)に近づけようと生きる。

現実(生活、リアル)ってそんなに悪い事なのかな?

バランス崩れてんじゃね?

そして、この街は、隣に誰が住んでいるかもわからないマンションみたいに閉鎖的じゃなくて、隣家との壁もなく、なんなら、長屋だから家同士が繋がっている。だから、隣の家の人の、同じ街に住む人の生活が垣間見える。

生活が見える事は悪い事か?いい面だけを外に見せるのはいい事か?

人の少なくなってきた集落とか、人気(ひとけ)のなくなりつつある商店街を回ると気づく。
人の生活や人の生きて来た歴史が垣間見える景色は美しいんだなって。

だから、最初の企画書にも書いた。
現代では見ることが少なくなった、人の生活が垣間見える美しい景色を残す。

高度経済成長期~バブル期にかけて、いろんな場所で新たな街、新興住宅街や巨大な団地が作られた。
そして、いろんなタワーマンション、マンモスマンションがつくられた。

さも、それが成功や幸せの象徴であるかのように作られ続けた。
あの時は最善だったかもしれない。

その後、時代が変わり、どんどん、隣に住む人の顔や生活が見えないようになって行って、何が起きた?

このプロジェクトの意味、価値は、
理想(夢、想像)から始まったプロジェクトの終着駅が、現実(リアル)なところじゃないかと思っている。
そうじゃなきゃいけないよね。理想と現実は乖離していてはいけない。
なぜなら、元々、ここには街があるんだから。そして、ここには、現実(リアル、生活)がある。
そこにある現実にいかに溶け込むか、そして、そこにある現実といかに融合するか。

南吹田琥珀街プロジェクトの2期工事が終わったくらいから、元あった街と南吹田琥珀街の融合が始まると思っている。

理想や夢や希望と一緒に、現実も両手で抱きかかえながら、元あった街と南吹田琥珀街が重なり合う美しい街になっていってほしい。

誰かが言った、誰かが作った夢や理想だけが突っ走ったような街じゃなく、誰かの現実が置き去りにされるような街じゃなくて、理想と現実がムリなく溶け合う街。

それこそが過去のような未来のまちの姿だと思うから。

さて、#5に続きます。

プロジェクトの工程的には、現在、まず、41-eと41-wから工事が完了しており、41-wの募集を行っております。41-eは契約済み。今後、34,34-sw,38-n1,49-4,44,白ゆり荘を時間差でリノベーションしていく予定です。

写真は、2017年1月、34と38-n1の解体工事中の状態です。

(川端)

Project Note

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