こんにちは。
覚えている?
南吹田まちリノベーションプロジェクト#11からの続きだよ。
さぁ、もう、何にも用意している文章はないのですよ。
コンセプトだなんだって、堅苦しい話ばっかりだと疲れるでしょ?
実はね、この話は一回どこかで触れたいなと思っていましたのですよ。
折角の機会なので、今回、使わせてもらってもよろしいでしょうか?
はい、ありがとうございます。
僕がいつも、この南吹田琥珀街絡みの文章を書いている時に、よく流しているバックグラウンドミュージック、略してBGMを紹介させてください。
小林武史さんの
Theme Of Yen Town ~Opening~
Theme of Yen Town ~Ending~
ドビュッシーさんのアラベスク第1番
小林武史さんの方は、タイトルからもわかりますよね?
そう、映画「スワロウテイル」のオープニングとエンディングのテーマ曲。
ドビュッシーさんの方は「リリイ・シュシュのすべて」で印象的に使われる曲。
そもそもね、この南吹田琥珀街の第一期工事が終わった時のオープニングイベントでやったトークイベントのバックグラウンドミュージックすなわちBGMで流したのは「スワロウテイル」と「リリイ・シュシュのすべて」のサントラなんですよ。気付いてくれた方が二人ほどおられた記憶が。
ちなみに、人生初めてのトークイベントで何が何だかわからなかったんだけどね。
もとい。
いろいろなところで話したり、書いたり、しているかもしれないけれど、そもそも、このまちを見て、いろんなコンセプトを書きながら、想像していたのは「スワロウテイル」に出てくる円都(イェンタウン)のまちやそこに暮らす人たちの様子。
逆に言うと、あのまちの人たちのような人たちがいる場所はどういうところだろう?と想像して、きっと、あのまちがデザインされたと思うのよ。そのイメージに合うロケ地を探したり。
詳しくは覚えてないのだけれど、確か、あの映画は時代設定を明確にしてなかったはず。いつか、世界で円がもっとも強かった時代、的な描写のみ。
僕は時代やなんかを超越した、雑草のように生えたまちを想像して、コンセプトを書いていた。時代も場所もわからない、ただ、そこに生きるひとたちがいるということ。その人たちの生命の営みの延長線上にしかまちはないということ。
そしてね、その時空を超越したのかしていないのか、過去か未来かもわからない今という時。
圧倒的な現在という瞬間。
今、現在進行形で、ひとがまちに関わり、ひとがまちで育まれ、その結果として初めて、南吹田琥珀街というまちが育まれていっている。
ちなみに「リリイ・シュシュのすべて」で描かれるのは、生々しいまでの生命の営み。痛々しいくらいの若者たちの生きる日常。それらを圧倒的に美しく描いている。
そういう事だと思うのよ。
圧倒的な今の日常のリアルこそが美しいんだ。
このまちのリアルな日常の美しい景色を大切にする。
これが、このまちの根幹だ。
僕らがやっている事のすべては、ここに集う人たち、すなわち、街人の日常の生命の営みのため、に繋がる。
まぁ、プロジェクトの始まりの頃、プレゼンをする前くらいかな?僕がイェンタウン!イェンタウン!って言ってると、イェンタウンの感じはやりすぎだよ。とオーナーさんと設計チームから諭されて、バランスを取っての今のまちの姿がある。
プロジェクトメンバーの中での僕の役割のひとつは、その今のチームの絶妙なバランスをわかった上で、その中での僕の立ち位置を忘れない事、すなわち、始まりの根っこにある想いをずっと忘れずにいる事。
だから、信じる世界はずっと変わらない。その見せ方、伝え方、デザイン、それらの方法が少し変わる事があっても。
僕らは舞台を用意する事しかできないけどね。
そういう事を思いながら、初心を忘れないためにも、こんなはじまりの時に聴いていた音楽を今も聴きながら、いつも言葉を綴っていますのよ。
人間ちょっと何かをすると、色気づいちゃうからね。もっとこうしたい、もっとああしたいってね。始まりを忘れがち。
ねぇ?
また、次回からは本編へ戻ります。本編?今回はスピンオフ的な、ですから。
では、また。
現在、第三期工事、白ゆり荘をリノベーション中です。完成は2021年9月下旬頃の予定です。
全8室で、用途はオフィス、ショップ、アトリエ、ホビースペース等、及びそれらと居住を兼ねるもの、もしくは居住用。
全8室中3室は浴槽付き、残り5室はシャワーのみ。全室メゾネット、ロフト付。
広さは約39㎡~約74㎡、賃料は、65,000円~120,000円+税を予定しています。※賃料については変更があるかもしれません。
写真は、2021年8月、リノベーション工事中の白ゆり荘。
(川端)