さて、#3です。
話の続き、#2は、1回目の打ち合わせと2回目の打ち合わせの間の僕の脳内と3人目のリノベーションメンバーの登場の話を中心に書いてました。
話は戻って、2回目の打ち合わせの話ね。
2回目の打ち合わせで、僕なりの稚拙な企画書を持って、再び、DNAさんの事務所を訪れた。
それは、設計事務所さんの仕事を減らすかもしれない提案。
〇ターゲット モノづくりをしている人、アーティスト、クリエイター、デザイン系やクリエイティブ系の仕事をしている感度の高い人、場所や建物に付加価値を求めるショップオーナー
〇使い方 アトリエ、オフィス、ショップ、ギャラリー、及びそれらと居住を兼ねるスペース。つまり、ボーダーレスなハコ。
〇コンセプト 過去のような未来のような、時空を超えたまち。
・現代では、見ることが少なくなった、人の生活が垣間見える、美しい景色を残す。
・できる限り、まちの表情を変えない、 必要以上に建物を新しくしない。
・ハード(建物)面は変えずに、ソフト(使い方)面を変えるコトにより、
もう、多くの人が気付き始めているであろう、新しい建物、新しい空間からしか
新しいものは産まれないという固定観念やスクラップ&ビルド、大量生産、大量消費への
アンチテーゼのまちをつくる。
・誰かが作った、仕上がった空間ではなく、地面から、雑草のように生えて来た
生命力あふれるアジアのまち。
・明確なコンセプトとアートワークとシンプルなハコを提供し、
内装工事は、DIYなど、入居者が自分たちで考え、創るコトを基本とする。
貸主側で必要以上に手を加えず、入る人の自立性や感性に委ねる部分を多く残す。
そして、名称『South Suita Amber Town 南吹田琥珀街』
・一見すると、進化が止まっているように見える、波板が目立つ、長屋が軒を連ねる集落、街に漂う不安感に対して、琥珀のように、長い年月を積み重ねてきた街を台無しにするかのように、すべてを新しくして、きれいに見せるのではなく、ハード(建物)面はできる限り変えずに、ソフト(使う人、使い方)面を変えるコトにより、 街を次の時代へ生き繋げる。
そして、琥珀色の照明でまち全体を照らす事により、安心感や落ち着き、
あたたかさ、懐かしさを補完し、まちとしての価値を付け加える。
このような提案をした。
その後、一緒に事業主様の元へ行き、プレゼン。
拙い企画書、拙い説明ながらも、事業主様にもご了承をいただき、このプロジェクトが正式に船出する事が決まった。
そして、忘れてはいけない。もう一つ、このプロジェクトに欠かせない職能がある。このプロジェクトという船に必要な人がいる。読んで字のごとく、琥珀色に光る街という名前でもわかる事から、照明計画は最重要課題だ。
思い浮かんだのがこの人「小川ユウキ」「デザインオフィス ルミノシティ」って屋号で、
照明デザイン、ライトアップ計画、照明コンサルティングなんかを生業としている。
照明のプロを加える事で南吹田琥珀街をつくれるメンバーが揃った。
プロジェクト全体では、
セイベ株式会社(事業主)
S谷さん(事業主とプロジェクトメンバーのとりまとめ役、裏ボス)
以下、実行部隊。
株式会社一級建築士事務所 設計組織DNAの角さん、横井くん(設計、現場管理)
株式会社山佑建設の山野さん(工事)
SHIRACO YUUKIこと白子さん(アートディレクション、ウェブサイト、ロゴデザイン)
デザインオフィス ルミノシティの小川さん(照明コンサル)
株式会社川端組の川端(企画、仲介、管理)という布陣。
#4に続きます。
プロジェクトの工程的には、現在、まず、41-eと41-wから工事をしており、完成し次第、募集開始。今後、34,34-sw,38-n1,49-4,44,白ゆり荘を時間差でリノベーションしていく予定です。
写真は、2017年12月、先行して仕上げる41-eと41-wの内装工事中の状態。
(川端)