こんにちは。
覚えていてくれていますか?
南吹田まちリノベーションプロジェクト#9からの続きです。
ホワイトリリーアパートメント。
ううん、違うね。誰も言ってないね。うん、白ゆり荘ね。
南吹田琥珀街、第三期工事、始まってます。
前回、予告していたとおり、今回のリノベーションのこだわっている部分とその裏にある想いを紹介します。
まずは、ひとつめ、いってみましょう。
そもそも、平屋の長屋が立ち並ぶ、南吹田琥珀街にあるアパートという大前提を思い出してね。そして、南吹田琥珀街にある長屋は、まちに開く事を意識している。
さて、その前提の上でいきますよ。
みんなの知ってる町家ってあるでしょ?あれの平屋verを思い出してみてください。
パブリックの道路から、ドアを開けて、入ったところにある半パブリックとも言える店の間と通り庭。その奥には火袋。台所だな。その奥には何がある?居間でしょ。
建物の奥に行けば行くほど、パブリックからプライベートに空間の空気が変わって行くわけだ。
よくできてますよね。
それを木造2階建てのアパートというフォーマットでやるっていうのが、今回のポイントなのです。
その理由としては、先述した通り、まちに対して、家や建物が閉じてしまわないためにね。
そう、開くために。
それは、今回のようなアパート、集合住宅も例外ではない。
町家のあの感じを木造アパートの中の世界でやる。
イメージしてみて。
まず、すべての区画をメゾネットにして、一階は半パブリックのオープンスペース、二階はプライベートスペース。用途としては、一階は、オフィス、ショップ、アトリエ、ホビースペースなんかに使ってもらう。二階は、バックヤード、もしくは居住用に。そう、使い古された言い方をすると、職住一体の使い方もできる。
平屋の町家を奥に行くにつれて、空気を切り替える平面、2Dの世界だとすると、今回は、立体の3D、縦方向に空気を切り替える。
そして、一階は、半パブリックにするために、できる限りまちに開けるようにガラス面を多くして。ガラス面が多い事により、結果的に、見た目的に、地面から浮いたように見えるアパートになる。
別名フローティングアパートメント。これまた、誰も言ってないけど。
時にね、ガラスっていうのは、面白い素材でね、古くもあり、新しくもあれる素材なのです。
過去でもあり、未来でもあれる。過去のような未来のような、このまちに相応しいマテリアル。
フローティングアパートメント。
文字通り、外観的はもちろんの事、ひょっとすると、一見、このまちの価値観からも少し浮いてしまってるかのように見えるかもしれない建物。
そう、その建物こそが、このまちの新しい可能性を広げてくれると僕らは信じている。
この建物のリノベーションにより、このまちに新たな選択肢が生まれ、このまちの新たな1ページを作ってくれるかもしれない人を呼んでくれるかもしれない。
意外でしょ?浮いてるように見えるかもしれない建物が一周回って、一番地に足を付けてるかもしれないってやつ。
浮くってそういう事じゃないのかな?
浮けないヒトやタテモノやモノやコトの期待を背負って、浮けるヒトやタテモノやモノやコトは精一杯浮かれないといけないのよ。
徹底的に、完全に、浮かないといけない。
今の世の中の価値観とか、既存の一般的と言われる価値観から。
いつの時代も浮かれた人たちが新しい価値観や選択肢をつくるんじゃないの?
今までも、新たな選択肢をつくってきてくれた人たちは大体そうやったんじゃないの?
そう信じて。
僕らはこのまちで新たな選択肢を増やします。
どうか、あなたに届きますように。
ちなみに、今回初めて、平面図を公開しました。穴が開くほど、見てください。
平面図を見て、なぜ、こんな複雑な間取りのプランになっているのだろう?って思われた方、次回はそこについての説明です。
では。
現在、第三期工事、白ゆり荘をリノベーション中です。完成は2021年9月下旬頃の予定です。
全8室で、用途はオフィス、ショップ、アトリエ、ホビースペース等、及びそれらと居住を兼ねるもの、もしくは居住用。
全8室中3室は浴槽付き、残り5室はシャワーのみ。全室メゾネット、ロフト付。
広さは約39㎡~約74㎡、賃料は、65,000円~120,000円+税を予定しています。※賃料については変更があるかもしれません。
写真は、2021年6月、リノベーション工事中の白ゆり荘。
(川端)